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2019年4月19日(金)
紙面県内経済

宮交グループ90周年 挑戦、その先へ(5)100周年を見据えて

2016/06/07

宮崎交通創立90周年を記念して制作した動画には、グループ各社の従業員らが出演。グループへの帰属意識を高め、100周年に向けて成長を続けていく

全員の結束強め成長

 「100周年を迎えるその時も『あって良かった』と言われる宮交グループになろう」。5月10日に開かれた宮崎交通創立90周年記念式典で、菊池克賴社長は幹部社員ら約100人を前に熱っぽく語り掛けた。

 80周年の2006年は、前年に産業再生機構の支援が入ったばかりだった。組織見直しや財務健全化などの課題が山積しており、当時を知る社員は「あの時は10年後、20年後を考える余裕なんてなかった」と振り返る。

 コストを削減し、収益力を高め、新たな投資を可能とするだけの体力を少しずつ蓄えてきたこの10年。これからの10年は経営基盤をさらに固めながらも社会的な要請に応え、100周年を迎える-。菊池社長の言葉には強い決意が込められていた。
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 100周年を迎える「その時」までに何をすべきなのか。宮交グループは昨秋、アルバイトを含む全従業員2633人を対象にアンケート調査を行った。全9問、記述式にもかかわらず、回収率は70%を超えた。

 取り組むべき施策の方向性で非常に多かったのが「地域社会への貢献」。また「宮交グループ全体や自分が働くグループ会社のどのようなところが好きか」という問いでは「本県の交通や観光を支えている誇り」という答えが多かった。

 調査結果を基に、これからの10年について議論・検討を進める社内組織「100周年推進プロジェクト」のまとめ役、宮交ホールディングス経営企画部の田代景三部長は「従業員一人一人が自覚を持ち、会社の将来を見据えて本音で答えてくれた」と喜ぶ。

 しかし、楽観はしていない。回答しなかった3割近い従業員の意識を高める必要がある。そこで取り組むのが、従業員満足度(ES)の向上と帰属意識の醸成だ。
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 ESは顧客から感謝されて得る充実感が糧となる。ESと顧客満足度(CS)の向上という好循環を生み出せば、業績アップも期待できる。宮交グループでは、10年ほど前から2ホテルで先行してES向上に取り組んでおり、CS向上につながっていることを確認。今後、取り組みをグループ全体に広げていく。

 帰属意識の醸成では小さなことだが、既に取り組みを始めている。90周年を記念して制作した動画だ。グループ各社の従業員に出演してもらい、画面には笑顔があふれる。田代部長は「あらためて、私たちの強みであるグループ力を見直すきっかけになっている」と効果を口にする。

 菊池社長は100周年へ向け「新たな価値の創造」と「地域へのこれまで以上の貢献」を目標に掲げる。これはアンケート結果とも重なる。経営者と従業員が共有する思いを実現するには、まずはグループ全員の結束する力。その強さが問われる。宮崎交通創立90周年を記念して制作した動画には、グループ各社の従業員らが出演。グループへの帰属意識を高め、100周年に向けて成長を続けていく

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