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2018年11月14日(水)
紙面県内経済

みやざき羅針盤 アマダナ社長 熊本浩志氏

2015/02/17
家電に情緒的価値を

熊本浩志氏
 -中国家電大手グループのハイアールアジア(東京、伊藤嘉明社長)と提携して開発した第1弾商品の冷蔵庫や洗濯機などを今春発売する。販売戦略をどう描いている。

 ハイアールが家電の嗜好(しこう)品化を提案しているように、機能や価格といった部分以外の(かっこいい、知的な感じがするといった)情緒的な価値を付けることをアマダナブランドとして打ち出していきたい。

 ハイアールのシェアが高いのは、それだけ需要に合わせていて製造も効率化されているから。一部買収した三洋電機が培ってきた高い技術力もある。今後の販売ルートはハイアールがメーン。品質は上がり、コストは下がるが、やみくもに安く売ろうとは考えてない。

 -昨年6月にハイアールと提携し、チーフ・クリエーティブ・オフィサーに就任した。

 デザインからマーケティングまで一貫した、クリエーティブな仕事を側面的に担っている。1カ月のうち3分の1はハイアールで働いている。これからは家電と自動車や住宅、通信との融合が進む。生活に関わるもの全てがわれわれの領域となり、従来よりもかなり幅広いカテゴリーから商品が出てくる。

 -提携した理由は。

 (タイで生まれ育った)伊藤社長の新しいことをやるために既存のものを壊すマインド、スピード感に引かれた。日本人にはなかなかできない。10年、20年先を考えた大胆さを持っている。

 事業や商品の開発ではオープンイノベーションのプラットホームをつくって、そこにインターネットなどを通じて参加してくる人たちが自発的に商売をする仕組みに変わると考えている。僕らもそこに向かっていて、試作段階でも公開してさまざまな声を取り入れていく「アミダス」という事業を始めている。伊藤社長とは“周波数”が合う。提携と言っても分業ではなく、垣根はない。

 -アマダナを設立して13年目。どのような会社を目指してきたのか。

 ファッション業界などと比べて選択肢の少ない家電業界で、面白いものをつくりたいという純粋な気持ちで始めた。設立時、家電メーカーと言った方が新規の印象が強かったのでそうしたが、究めるものは「ブランド」だと決めていた。

 ブランドを広めるために白物家電から自転車、バッグ、携帯電話、電卓といった商品を50種類以上作ってきた。デザインするのは商品の色や形だけではなく、ビジネスモデルそのものだと言い続けてきた。

 -今後の目標は。

 ことしはあらゆるモノがネットにつながる開発が進む「モノのインターネット(IoT)元年」と言われている。それとも関わる「インダストリー4・0(第4次産業革命)」が起こる可能性もある。誰がメーンプレーヤーか分からなくなり、ITが浸透した時と同じようなインパクトがある。その意味では目標や課題を状況に応じて変えられる強みを持てるようにすることが、目標であり課題と言える。 
(聞き手 東京支社報道部次長 中山貴史、東京・渋谷のアマダナ本社で)
 くまもと・ひろし 宮崎市出身。名古屋商科大卒。東芝を経て2002年にリアル・フリートを設立。翌年、ブランド「amadana(アマダナ)」を立ち上げる。2014年6月、ブランドと同じ社名に変更。宮崎西高野球部時代の里岡勝郎監督の教え「信じること」がモットー。実家は電器店。東京都世田谷区に家族3人暮らし。39歳。

 
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