みやビズ

2019年7月21日(日)
紙面県内経済

都城商店街紀行(4) 中央通り12番街【上】 時代を感じる金物店

2014/09/17
1898(明治31)年に建てられた店で営業する金澤金物店。看板の下にあるショーウインドーには古いかき氷機やレジスターなどが飾られている

1898(明治31)年に建てられた店で営業する金澤金物店。看板の下にあるショーウインドーには古いかき氷機やレジスターなどが飾られている

 古い店構えと広い間口が存在感を放つ「金澤金物店」。1898(明治31)年に建てられ、店内の柱や壁などが時代を感じさせる。社長の金澤紳一さん(55)によると、もともとは都城市長や衆院議員として建設相、法相などを務めた瀬戸山三男さん(1904~97年)の妻の実家が営んでいた金物店。金澤社長の祖父が1959(昭和34)年に建物を取得したのだという。

 店内には家庭用の金物や大工道具、業者向けの資材などすごい数の商品が並ぶ。実は、ごくまれに“お宝”に出合えるという話を知人に聞いていたので、金澤さんに尋ねてみた。「倉庫の片付けで古い商品が出てくることがあるので、その時は店に並べます」とのこと。真ちゅう製のドアノブやブリキ製の弁当箱、古い錠前などレトログッズが好きな人は喜ぶはずだ。

 お宝に出合えなくてもショーウインドーは一見の価値あり。富士山と宝船があしらわれたかき氷機、アナログな感じのレジスター、炭ストーブなどが飾られ、ミニ博物館のようだ。

 ここの商品はよそでも買えるかもしれないが、この雰囲気はここにしかない。46歳の記者には何だか懐かしく、そして落ち着く感じ。時間が止まったような空間で買い物をするぜいたくに浸った。

 次に目指すは金澤金物店から空き地を挟んで北へ2軒目にある「コーヒー&カレー El C.(エルシー)」。目当てはヘルシーカレーで、市の職員が言うには「最初は『変わってる』と思うかもしれないけど、あの味はクセになる」。注文して出てきたカレーライスはルーが黒っぽくて水気が少なく、見た目からして変わっている。

 店主の川畑正廣さん(67)によると、黒っぽさの正体は練り黒ゴマ。タマネギをきつね色になるまで炒め、練り黒ゴマと野菜などを加え、25種類以上のスパイスを秘密の分量で入れる。現在のアーケードが完成した15年前に店をオープン。「独特なカレーを作ろう」と試行錯誤した末に完成させた。

 ルーの食感と味が実に個性的で適度な辛さ。これにサラダが付いて、何と500円。プラス200円で飲み物とデザートが付くからうれしい。

 店は通りに面した「人形屋洋装店」の裏なので注意しないと通り過ぎてしまう。この洋装店は川畑さんが妻礼子さん(65)と経営。礼子さんはエルシーの裏でパン教室を開いており、夫婦2人で洋装店、エルシー、パン教室の三足のわらじを履いていることになる。うーん、恐れ入りました。

【メモ】
 都城中央通り12番街協同組合は会員14人。広口交差点の以北、国道10号を挟んで店が並ぶ。この商店街が管理する上町駐車場があり、1時間100円。「金澤金物店」は日曜定休。店の裏に駐車場あり。(電話)0986(24)0355。「エルシー」は不定休。駐車場なし。(電話)0986(22)0210

【関連記事】

都城商店街紀行(1) 千日通り【上】 かき氷黒熊「発祥地」(2014年08月20日)
都城商店街紀行(2) 千日通り【下】意外性ある店ずらり(2014年08月27日)
都城商店街紀行(3) ゆずり葉大通り こだわり強い名物店(2014年09月03日)
都城商店街紀行(5) 中央通り12番街【下】 足に合わせ靴を調整(2014年09月24日)
都城商店街紀行(6) 中央通り3番街 豊富な衣類 安く提供(2014年10月01日)
都城商店街紀行(7) 中央通り45番街 品ぞろえや接客見事(2014年10月08日)
都城商店街紀行(8) 円頭庵通り 家族の思い出詰まる(2014年10月15日)
都城商店街紀行(9) 牟田・宮丸大通り 客との絆 大切に育む(2014年10月22日)
都城商店街紀行(10) 都城オーバルパティオ【上】 手作り楽しさ伝える(2014年10月29日)
都城商店街紀行(11) 都城オーバルパティオ【下】 愛着持てる商品並ぶ(2014年11月05日)
都城商店街紀行(12) 東上町通り 格別な出来たての味(2014年11月12日)
都城商店街紀行(13) 市役所北側 伝統の味 信頼応える(2014年11月19日)

アクセスランキング

ピックアップ