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2019年9月23日(月)
紙面県内経済

緊急連載 肥銀・鹿銀統合へ(上)【熊本日日新聞】

2014/11/18
地銀再編 熊本に激震/取引企業「少し寂しい」
経営統合に向け最終調整に入った肥後銀行(熊本市、上)と鹿児島銀行(鹿児島市)。経済界に激震が走った

経営統合に向け最終調整に入った肥後銀行(熊本市、上)と鹿児島銀行(鹿児島市)。経済界に激震が走った

 肥後銀行と鹿児島銀行の経営統合に向けた動きは、南九州の金融業界に大きな衝撃を与えた。地元紙に掲載された連載企画や関連記事を随時掲載する。

 肥後銀行(熊本市)と鹿児島銀行(鹿児島)が経営統合に向け最終調整に入っていることが明らかになった。県境を超えた地銀トップ同士の選択は、その後に続く九州地銀の再編の幕開けを予兆させる。県内(熊本県)経済へも波紋が広がった。

 「テレビや新聞の情報しかない。みんな驚いている」。夕闇迫る熊本市中央区の肥後銀行本部。出入りする行員はみな言葉少なで、30代の男性行員は困惑した表情を見せた。

 県境を超えた突然の統合話は、県内経済界に激震をもたらした。「地銀大手の福岡銀行、横浜銀行など統合の流れから想定はしていたが、あまりに唐突だ」。熊本第一信用金庫(同市)の森本孝会長は驚きを隠さない。長年、地場金融を見つめてきた“重鎮”は「合併・統合を繰り返してきた金融の長い歴史の一ページではあるが、大きな変わり目になる」と確信する。

 九州では2007年に熊本ファミリー銀行(現熊本銀行)と福岡銀行が共同で持ち株会社「ふくおかフィナンシャルグループ(FFG)」を設立した。県信用組合(同市)の島田万里理事長は「FFGに次ぐ九州における金融再編のモデルケースになるだろう」と冷静に受け止めながらも、「これまで以上に地方銀行の競争は熾(し)烈になる。その後は信用金庫や信用組合も…」。関心は早くも今後の行方に向いた。

 統合が実現すれば、最大のライバルとなるFFG。傘下の熊本銀行(同市)は「地域金融機関が将来のビジネスモデルを描く上で経営統合を一つとして検討することはあり得る。今回もそのような流れの中での動きではないかと捉えている」とコメントした。

 肥後銀行と取引のある県内企業の受け止めは複雑だ。シアーズホーム(同市)の丸本文紀社長は「経営内容が良い両行が統合するのか」と驚きつつ、「金融庁の指導もあり、人口減による地方経済の縮小を見据えた選択なのだろう」。

 肥後銀行と鹿児島銀行は経営規模に大きな差がないだけに、本部機能の所在地などの調整には曲折も予想される。古荘本店(同市)の古荘善啓社長は「両行はともに『一国一城の主』。既に業務提携の実績もあり互いに相性はいいのだろうが、県内の経済界にとっては少し寂しい気もする」と本音を明かした。(熊本日日新聞・地銀統合取材班)=11月8日付=

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 肥後銀行と鹿児島銀行の経営統合に向けた動きは、南九州の金融業界に大きな衝撃を与えた。地元紙に掲載された連載企画や関連記事を随時掲載する。

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