みやビズ

2018年7月21日(土)
紙面県内経済

みやざき羅針盤 エー・ピーカンパニー社長 米山 久氏

2014/01/15
米山 久
年50店ペースで拡大

 ―日南市や日向市で育てたみやざき地頭鶏を主力商品とした「塚田農場」「じとっこ組合」などの居酒屋を全国展開している。みやざき地頭鶏の魅力は。

 米山 うま味、コクがあり大変おいしい地頭鶏の味を受け継いでいる。名古屋コーチンが3キロに育つ頃には4キロになる成育性の良さも備えている。名古屋コーチンや比内地鶏も考えたが、ブランド化されていて高くて手が出せなかった。一般の人たちがポケットマネーで払える客単価3500~4千円も地元自治体や農家と一緒に突き詰めて実現できた。

 -生産、流通、外食の流れを一貫して自社で賄っている。

 米山 飲食業界は多くの中間業者が存在し、価格上昇や鮮度低下を招いている上に、料理の低価格化が定着し、地方の第1次産業は大変。中間業者を省けば、料理の価格を抑えつつも生産者が潤う。みやざき地頭鶏はひなのふ化から育成、処理・加工までを日南、日向、西都市、綾町で行い、居酒屋に直送している。命の誕生からお客さまの口まで一貫して管理している。これ以上のコストダウンはない。

 ―生産者の所得をどのように守っている。

 米山 みやざき地頭鶏の農場は日南、日向市に計25カ所あるが、直営農場は両市の2カ所に抑え、あとは委託して農家にもうけてもらう。直営の目的は農家と同じ立ち位置で同じ思いをしたいから。生産の大変さを知らないと、気軽に買いたたいてしまう。漁師の思いも知ろうと、延岡市須美江では漁船「第四十八栄飛丸」を購入。「四十(よん)八(ぱち)漁場」「日本橋 墨之栄」など16店舗に卸している。宮崎ではほかにズッキーニ、佐土原ナス、平兵衛酢なども生産委託し、調味料や焼酎も仕入れている。

 ―炭火焼きの鉄板を温め直しハート形のおにぎりを作るなど店員の気の利いたサービスが多い。

 米山 店員は生産者の思いをちゃんと伝えて日本の食を守るという使命に駆られて、ちょっとした製造メーカーの営業マンのようになっている。「うちの料理長の作品」と紹介するところを「うちの生産者がこんなこだわりを持って育てた地頭鶏」などとプレゼンしている。外食というより6次産業の新しい形ができている。忘年会シーズンの12月も営業時間を延ばさずに通常通りにしてサービスがおろそかにならないようにした。顧客満足度と同じぐらい従業員満足度を大事にしている。

 ―2013年度は157億8700万円の売り上げを予想している。14年度の目標は。

 米山 全国に50店舗出店し、直営・フランチャイズ合わせて220店舗、売上高220億円を目指したい。それ以降も年50店舗のペースで増やし、6~7年後には350店舗、売上高450億円を達成したい。そのためにはアルバイトの戦力化が大事。自己啓発セミナーを受けられるなど成長できる環境をさらに整え、売りである人間力が落ちないようにしたい。
(聞き手・東京支社報道部次長 中山貴史、東京都港区・エー・ピーカンパニーで)

 よねやま・ひさし 東京都出身。2001年、エー・ピーカンパニー設立。04年、みやざき地頭鶏専門居酒屋「わが家」を始める。13年、東証一部上場。トライアスロンが趣味で、宮崎市・シーガイアの大会にも参加する。43歳。

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