みやビズ

2018年10月21日(日)
紙面県内経済

木材価格好発進 県内初競り、昨年の3割超上回る

2014/01/07
20140106-1389015344.jpg

耳川流域産のスギやヒノキなどが取引された新春初市=6日午後、日向市東郷町・東郷林産物流通センター

 日向市と都城市の原木市場で6日、初競りが行われた。消費税増税前の新築住宅の駆け込み需要に支えられ、木材1立方メートル当たりの初値はいずれも昨年を3割超上回った。関係者は幸先の良いスタートを歓迎する一方で、“特需”後の反動を警戒し手放しでは喜べない新年となった。

 日向市東郷町の東郷林産物流通センターであった県森林組合連合会の新春初市では、スギを主とする耳川流域産材約3300立方メートルが、平均1万2200円(1立方メートル当たり)の初値を付けた。価格低迷に苦しんでいた昨年の9千円から一転、2001年以来の水準となった。都城市の民間木材市場・都城原木市場であった初競りでも、出品された約5千立方メートルの平均価格は昨年を3千円上回る1万2千円(同)となる見込みだ。

 好調の要因は、4月の消費税増税前の住宅新築ラッシュ。県建築住宅課によると、昨年11月の県内新設住宅着工戸数は前年同月比25%増の840戸を数え、4カ月連続の前年超えとなった。全国的な需要増加に供給が追いついておらず、同連合会直営の県内8市場の木材価格は昨年9月以降1万円(同)以上で推移。12月には1万3200円(同)と13年ぶりの高値となった。

 県内木材価格は2012年6月に過去最低の6900円(同)まで落ち込むなど低迷を続けていただけに、関係者は価格回復を歓迎するが、一方で不安もくすぶる。県内製材業者でつくる県木材協同組合連合会の原田美弘副会長は「現在の状況は需要の前倒しにすぎない。消費税が上がる4月以降、反動をできるだけ小さくする政策が不可欠」と指摘する。

 日向市東郷町の林業男性(68)は「今の価格だけを見て喜ぶことはできない。また元に戻るようなことがあれば、後継者はいなくなってしまう」と訴える。山林所有者からスギなどを山ごと購入し、年間約1万7千立方メートルの木材を出荷する出水木材(三股町)の出水弘一社長は「安ければ会社の資金力が低下するし、高すぎると山林価格が上がる。どちらも山を買えなくなり、経営は安定しない」と木材価格の安定対策を求めた。

アクセスランキング

ピックアップ