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2018年8月19日(日)
紙面県内経済

県産スギ「材工一体」輸出 東アジア本格展開へ

2016/04/20

県など主催の視察でプレカット材の接合部分について説明を受ける韓国の建築士たち=13日午後、宮崎市の製材会社

 県産材の輸出拡大を目指す県は、本年度からプレカット材と木造軸組工法をセットにした「材工一体」の販売戦略を東アジアで本格的に展開する。まずは韓国の建設会社から同工法での設計データで注文を受け、プレカット材を輸出する体制を構築する。2018年度までに台湾、中国、ベトナムにも順次展開する計画。現地の住宅建設会社への工法普及と建築士養成に県が主体となって取り組むことで、取引の信頼性向上も期待される。

 プレカット材として輸出するのは県産スギが対象。県山村・木材振興課によると東アジアには高度な切削技術が求められるプレカット材の加工施設がなく、日本伝統の木造軸組工法も普及していない。一方で木造建築の需要が徐々に伸びているという。

 県は、韓国の主要都市で工法普及のセミナーを数回開催。希望者には県内の木材加工メーカーや県木材利用技術センターなどで研修を行う。軸組工法で設計や建築ができる建築士などを養成した後、本県の木材加工メーカーがプレカット材を輸出する。新規事業「県産材海外輸出トライアル推進事業」として本年度1086万円を予算化した。

 県産スギ丸太の韓国での取引価格は1立方メートル当たり1万~1万5千円。県内企業が加工して輸出することで、約10万円の取引価格が見込まれるという。同課の日高和孝課長補佐は「加工代が県内企業に還元されるため、非常に期待が大きい」と説明する。

 韓国の木造住宅着工件数はこの数年、約1万件前後で推移。このうち70~80%を米国やカナダから輸入されるツーバイフォー住宅が占める。日高課長補佐は「韓国では伝統木造建築の『韓屋(ハンオク)』への憧れが強い。木造軸組工法と似ている部分もあり、市場性が期待できる」と分析する。

 13、14日には宮崎市の木材加工メーカーなどを、韓国の建設会社や建築士、行政関係者ら16人が視察。釜山市の建設会社社長で韓国木造建築協会南地会の柳昌敏会長は「韓国より技術が高く、木を大切に扱っている。木造軸組工法は魅力的で韓国でも普及する可能性が高い」と話していた。

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