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2018年6月23日(土)
紙面県内経済

漏水発見率100%目標 水道工事の水研テック(延岡市)

2016/01/22

水素ガスを使った新しい探知技術で漏水箇所を調べる作業(写真上)と地下漏水の一例(水研テック提供)

 見えない地下の漏水発見率100%を目指して-。水道施設工事や水道管路保守などを手掛ける水研テック(延岡市)は、埋設管の漏水調査の精密、効率化を図るため、漏水している音だけを拾い集めてデータ化できるシステムや水素ガスを使った新しい探知技術などを積極的に導入している。松本幸三社長は「1%でも漏水を見逃せば貴重な水資源の損失になる。新技術でライフラインを守りたい」と話している。

 同社は1985(昭和60)年、水道管の漏水調査事業の将来的な伸びを予想した松本社長が設立。92年には宮崎市に支社も開設し、個人宅や自治体から仕事を請け負ってきた。近年になって、水道管の老朽化が全国的に深刻化。水道管の破損が原因で起きる道路陥没などの二次的な突発事故も多数発生するようになった。

 水道管の漏水防止を図るため、自治体から漏水調査会社へ調査を依頼するケースが増加。そこで、同社は新技術と新機材の導入により他社との差別化を図ってきた。

 その一つが「管路音圧診断システム」。主に水道事業体(水道局など)向けのシステムで、騒音があるような場所でも漏水している音だけを拾い集め、データ化することができる。漏水している管路だけを絞り込むことができ、漏水発見率の向上につなげられる。同社によると、同システム導入は県内企業初という。

 また、水素ガスを水道管に注入することで漏水発生箇所をデジタル表示できる探索機械を導入し、発見時間の短縮を実現。同社が88(同63)年に開発した、水道管にエアを注入し空気のはじける音で漏水箇所を発見するエア加圧工法(特許申請中)などと組み合わせることで、原因が多様化する漏水箇所の迅速な特定を目指す。昨年5月、県から経営革新計画の承認を受けた。

 水道管は法定耐用年数が40年とされ、60、70年代に整備された水道管は更新時期を迎えているが、財政的な問題から思うように更新が進んでいないのが実情だ。そんな中、漏水箇所を早期に発見して修理などの対策をとることは資源の無駄をなくすだけでなく、地域住民の安全確保にもつながることが期待される。

 松本社長は「私たちの技術とサービスの向上が、お客さまの満足度や安心・安全の確保につながる。調査技術者の人材育成にも努めながら、『命の水』を運ぶライフラインの健全化に貢献していきたい」としている。

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