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2018年8月15日(水)
紙面県内経済

産地力強化へ農業データ複合分析 テラスマイル(宮崎市)

2015/09/11

自治体やJA向けの産地分析サービスをスタートさせたテラスマイルの生駒代表(右)

 宮崎市のベンチャー企業、テラスマイル(生駒祐一代表)は土質や農家の財務状況、市況などの農業関係データを複合的に分析し、産地の課題を探るサービス「テラ・リポート」を始めた。農業による地方創生を目指す自治体やJA、農業関連企業などを顧客に想定、産地の競争力強化を支援する。利用料は分析データの種類などにより異なり、1件60万円から。


 サービスでは、土質や気候から予想される収量、コスト構造など地域や作物ごとに異なるデータを分析し、課題を把握。そこに、主な青果市場が公開している過去の市況データを統計解析して加え、出荷先や収穫ピークを変えたり、高付加価値化したりした場合の収益変化や、最も効率的な生産規模などを試算することができる。

 農業振興策には農産物の付加価値向上や収量拡大、大規模化などさまざまな方向性があるが、同サービスを利用する自治体やJAは分析結果や試算を基に最適な戦略を選択できるという。同サービスは8月に始まり、既に県外の複数の自治体から「産地の競争力を可視化したい」「農家の経営感覚育成につなげたい」などの引き合いがある。

 テラ・リポートで得られた産地の分析結果を農家にも還元するため、毎日の出荷量を入力するだけで年間予想収益をはじき出す無料のインターネットサービス「テラ・スコープ」も今秋中に展開予定。いつ、どれくらいの量を出荷するべきなのか、農家が理想的なペースを知ることに役立ててもらう。

 同社を支えるのは経営学修士(MBA)の生駒代表をはじめ、統計学、土壌分析などの専門家7人で、いずれも現役農家か農業経験者。生駒代表は「農業は外的要因に左右されやすいからこそ、データを活用し先を読むことが必要。サービスを通して産地の競争力強化や、若手農家の所得向上の推進力になりたい」と話す。

 同社は5月、日本IBMが実施したベンチャー企業支援プログラムコンテストで最優秀賞を受賞している。

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