暮らしの見える風景を愛する「みちくさ」

悠然と流れる五ヶ瀬川。岸には鮎釣り船が着けられている

五ヶ瀬川で鮎釣りに興じる

延岡市の秋の風物詩「鮎やな」
先人から伝わった自然と共生する生き方や「結」などの日本の暮らし文化が、今まだ生活のあちらこちらに残っている暮らし。
地域交流誌「みちくさ」の編集長として、南・中九州の奥深い魅力を伝え始めて、早14年の月日が流れ、今年は秋に15年目を迎える。14年たった今でも一番好きな仕事は、地域に入り込んでの取材である。特に西米良村や日之影町や椎葉村など中山間地域に行くのが好きである。


日之影町の道沿いには、暮らし風景が広がる

稲の掛け干しの風景。地域によって掛け方が変わるからおもしろい
私だけでない。「みちくさ」を創っているスタッフたちひとりひとりが地域によって育てられている。「みちくさ」のメインのカメラマンの有田知永君もその一人。彼が撮った写真のひとつひとつに暮らしという魔術が入り込み、川や海、山々に、深い魅力が宿っていく。
写真に写された入り江に、一艘の船が走るだけで、写真に命が吹き込まれていく。茶畑に老人が立つだけで、暮らしの魅力が見えてくるのである。

軒下に吊るされた干し柿が、風情を醸し出している

中山間部に入ると、所狭しと棚田が張り巡らされている

肥後藩と延岡藩を結んだ日向往還。今でも名残のある旧跡が多数存在する

開聞岳に沈む夕日に漁船が地域の暮らしを伝える
それには、「人」を語るのが一番というのが、「みちくさ」のコンセプト。人は書きすぎても大丈夫。まだまだ魅力があるから。魅力を書き過ぎないということは、誌面創りで、実は一番、難しい。というのも、地域の魅力は満載で、ついつい全てを書いてしまいたくなるから。そこを腹6分目で終わらせていくことに日夜、努めながら、みちくさ取材陣は今日も地域を巡っている。

地域に入るのが大好きな、みちくさカメラマンの有田君

左から)デザイナーの山崎君、楠元君、井口さん。3人とも個性的だが、地域はもっと個性的
みやざきバルウォーク『はるバル2』でも皆、一生懸命に地域の魅力発信のお手伝いをしてくれた。はるバル2は、3月31日まで開催している。参加店舗および弊社アイロードオフィスでチケットを販売中。弊社に来てくださった方を、楠元君たちが心温かく迎えてくれることになるだろう。
ちなみに余談ではあるが、全員独身である!