みやビズ

2018年2月26日(月)
記者コラム / 鬼束功一

新しい産直の仕組み

2018/01/26
 久留米市と言えば、久留米絣(がすり)、豚骨ラーメン発祥の地、歌手の松田聖子さん…。他にもあるが、今後は薬草の産地としても知られるようになるかもしれない。
一陽来福 福岡発

芽吹きのシーズンを待ちわびる農業生産法人「産」が管理する農地

芽吹きのシーズンを待ちわびる農業生産法人「産」が管理する農地

 久留米市と言えば、久留米絣(がすり)、豚骨ラーメン発祥の地、歌手の松田聖子さん…。他にもあるが、今後は薬草の産地としても知られるようになるかもしれない。

 筑後川沿いにある同市田主丸町の柴刈地区で薬草による地域おこしに挑戦する農業生産法人「産」を取材した。自社でモリンガやメナモミなどを栽培・加工するだけでなく、栽培ノウハウを広めるなどして地域全体の産地化を目指している。

 出口戦略として構想に描くのが、CSA(コミュニティー・サポーテッド・アグリカルチャー)という欧米で普及する産直システム。地域の消費者が生産コストを負担、農家は生産物を分配する仕組みで、農家は収穫分の販売先が確定し、消費者には新鮮な農産物が直接届くメリットがある。

 薬草は野菜のような一般的な取引市場がなく、製薬会社などとの契約栽培が中心らしい。この場合に産が懸念するのは、輸入品に合わせて価格を低く抑えられることだという。衰退する農業が反転攻勢に打って出るには「農家が応分の収入を得られるようにすること」という産の指摘はもっとも。CSAの定着には消費者の支持が前提となるが、本県経済の重要な歯車である農業の持続性を考える上で、大いに参考にしたい。
(鬼束功一)
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