みやビズ

2019年10月14日(月)
記者コラム / (真)

事業承継について

2013/02/27
 県内企業の合併・買収(M&A)がにわかに増えているようだ。経営基盤の強化や経営不振によるものなど、背景はさまざまあるが、後継者がいないというのも理由の一つだ。

 後継者難は、何も1次産業に限った話ではない。ものづくりやサービス業といった業種でも、後継者づくりが進まない中小企業は多く、単に景気低迷による経営環境の厳しさだけが要因ではない。事業は好調だが、承継したくても後継者がいない-という例もあり、後継者を育ててこなかった”ツケ“が晩年になって重い問題として浮上する。

 この問題を取材する中で、実際に事業を承継した2代目や3代目から話を聞き、「入社して現場を経験し、管理部門にも携わったものの、まだまだ社長になるには早いと感じた」という声もあった。「事業承継は長い時間をかける必要がある」と、誰しもが口をそろえるが、時間はいくらあっても足りないのが経営者への道ということか。

 九州を中心に、企業の事業承継や再生を手掛けるコンサルタントは「先代を超えようとすることが間違っている」とも指摘した。経営者は当然、さらなる成長を目指そうとするものだが、その思いが無理な経営につながるということのようだ。

 M&Aはうまく進めば、買い手側は時間をかけずに、経営基盤強化や販路拡大、事業の多角化など成長への足掛かりを得ることができ、売り手側も蓄えを手に”ハッピーリタイア“を満喫できるかもしれない。だが、後継者難の企業がM&Aにも失敗すると、雇用や地域経済の活力が失われることとなる。後輩も数少ない平社員には、経営者の苦労や困難は計り知れないが、「最後の大仕事」と言われる事業承継。宮崎経済の将来を考え、いち早い取り組みを願いたい。(真)

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