みやビズ

2019年10月16日(水)
記者コラム / (真)

新幹線に乗って思うこと

2011/12/21
 遅まきながら九州新幹線を利用した。新八代駅まではB&Sということでバスに乗車。座席がやや窮屈なバスに比べ新幹線は広く快適で、風景を眺めながら物思いにふけっていると、あっという間に博多駅である。

 福岡市内の移動には3台のタクシーを利用したが、3人の運転手のうち2人が「新幹線開通で博多駅からの乗客が増えた」と話していた。特に、熊本、鹿児島からの乗客が増えているようで、駅での客待ちの時間は30分~1時間ほども短くなっているという。残る1人の運転手は、「規制緩和以降、福岡市内だけで2000台もタクシーが増えた。新幹線で少しは客が増えたかもしれないけど、昔のような売り上げはないよ」と愚痴をこぼし、「最近の忘年会も1次会だけっていうところが多いらしいねえ」と不景気話は尽きない様子。しかし、よくよく話を聞くと、「今の社会、経済状況が厳しすぎて、新幹線の効果が薄れている」と言いたいだけで、新幹線開通を好意的に受けとめているのは間違いない。

 また、新幹線に乗られた方は気付いたと思うが、各駅の周辺で再開発が進んでいる。田んぼや畑が周囲に広がる新八代駅前にも、ビジネスホテルやマンションがポツンと建っていて驚いた。再開発による地域の変化が住民にとっていいことなのかは分からないが、新幹線開通が投資を呼び込み、地域経済は多少なりとも潤っているだろう。地元の住宅開発業者や建設、建築業が潤い、そのお金が地域の飲み屋に回り、それがまた商店街に流れていく。まあ、そううまくはいかないだろうが、経済が動いているのは明らかである。

 新幹線に乗り、福岡や西九州と広がり続ける格差を目の当たりにした。少し寂しい東九州だが、それでも比較優位のある素材も多い。ない物は「欲しい」と主張し続けながら、あるモノをいかに戦略的に使っていくかが大切になると、あらためて感じた1日だった。(真)

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