人材を採るには

県中小企業家同友会が約10年ぶりに再開した共同求人部会で議論を交わす企業経営社ら
宮崎日日新聞経済面に掲載した連載「人材を採る」では、企業の取り組みを紹介した。その中身は、業種、業界でさまざまあるが、共通して言えるのは人材確保には、カネと手間が掛かるということだ。
大分市内の建設業者は「地元の業界では大きな会社と自負していても、学生からすれば、地方にある無名の一中小企業でしかない」と指摘した。この経営者は学生に目を向けてもらうため、就職活動に掛かる金銭を会社が負担している。業種的にも人材を確保できるかどうかが業績に直結するだけに、語る口調からその必死さや危機感がひしひしと伝わってきた。
景気が悪化しても好転しても厳しい中小企業の採用環境。仕事観やライフスタイルが多様化しているとはいえ、学生の大手志向、公務員志向が薄れ、中小企業志向が主流になるとも思えない。そんな中で、県中小企業家同友会は10年ぶりに共同求人活動を復活。採用を重要な経営課題の一つとして捉え直す動きが始まった。どうすれば学生に選ばれる企業になれるのか。その取り組みが問われている。(真)
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