みやビズ

2019年9月16日(月)
記者コラム / (真)

上昇する電気料金

2014/08/06
 最近、「夏と言えば節電」は当たり前になってきた。地球環境を考えるのはもちろん、近年は原発停止の影響で需給が逼迫(ひっぱく)していることも、節電に取り組む理由。しかし、家庭も企業も、単純に電気代を抑えたいというのが、大きな理由になっているのではないだろうか。

 九州電力の電気料金販売単価は、2010年の15・16円(1キロワット時当たり)から上昇し続け、昨年は18円を超えた。「売り上げは上がらないのにコストだけが膨らんでいく」という企業経営者の嘆きも聞こえてきそうである。電気料金の上昇によるコスト増を抑えようと、涙ぐましい努力をする企業は増えているが、「新電力」に電気の購入先を変える企業も徐々に多くなっているようだ。

 九州で営業に力を入れている新電力会社・イーレックスの県内での契約件数は現在、約240件。延岡市にある同社の代理店では、商談に応じる企業も増え、「何とか電気代を抑えたいという思いが背景にある」という。同社は人件費や電気の調達コストなどを最小限に抑えることで、九州電力よりも安く電気を供給。中には、年間の電気代が10%近く低減した企業もあり、経営者への取材では「デメリットは何もない」。

 現在、事業用電力の国内市場における新電力会社のシェアは4%ほどにとどまるが、九州電力の危機感は強い。県内では九電とのつながりから、新電力への乗り換えに慎重な企業も多く、事実、取材を申し込んでも「匿名なら何とか…」と九電への配慮も目立った。しかし、それでも「乗り換えたい」と考えるのは、価格を含めたサービスに満足していないからにほかならない。

 2016年には家庭用の電力市場も自由化となる。7・5兆円といわれる市場規模。虎視眈々(たんたん)と参入を狙う企業は多く、業界の勢力図は間違いなく変化していくだろう。安定的な電気の供給を大前提に、市場で競争が起こるのは歓迎できる。各企業がさまざまなサービスを生み出すことで産業を活性化させるのはもちろん、家庭の財布にも優しい競争の形になることを求めたい。(真)

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