みやビズ

2019年10月16日(水)
記者コラム / 高森千絵

宮交グループの青写真は

2012/05/09
 「宮交にお世話になるのは天命」。宮交グループの持ち株会社・宮交ホールディングスと宮崎交通の新社長に就任する菊池克賴(かつより)氏は4月下旬、社長交代内定の記者会見で決意を口にした。塩見修現社長と同じ県内出身。だからこそ本県を代表する老舗企業「宮交ブランド」を担う重責は当然理解されていると思う。7年前に産業再生機構の支援を受け、現在自力再建の道半ばである現状も認識した上での覚悟に、まずは一県民として拍手を送りたい。

 塩見現社長の下で有利子負債の圧縮に取り組み、自立を目指してきた宮交グループ。観光関連事業は数年間順調に推移しグループの成長を支えたが、新型インフルエンザや口蹄疫、新燃岳噴火、東日本大震災などで打撃を受けグループ全体の業績は低迷している。主力事業のバス部門も頼りにしていた高速バスは新規参入による価格競争の激化で今や、路線バスの赤字を補填(ほてん)できる余裕はない。

 観光関連事業は今年に入り、回復の兆しも見え始めているというものの、宮交グループの体質を根本的に変えるためには、恒常的な赤字を抱えるバス部門にメスを入れることは避けて通れない。その上で新事業展開などの成長戦略をどう描くのか。「ポジティブな性格」と自らを評した菊池氏も宮交グループが楽観できる状況にないことは十分認識しているはずだ。「事業はお客さま、株主、従業員のため。この3者を満たした中で社会貢献するのが事業会社。期待に一つでも二つでも応えられるものを残せれば」と語った菊池氏。どんな青写真が描かれるのか楽しみだ。(絵)

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