「人材枯渇」へ備えを

九州経済調査協会がまとめた2017年版九州経済白書
そこで新たな人材として発掘しなければいけないのは女性や高齢者、外国人。中でも女性登用については近年、国からの掛け声で企業に行動計画の策定を義務付けるなどの動きもあるが、白書では採用する企業側と採用される女性側とのミスマッチを指摘している。
九経調が実施した本県を含む九州企業へのアンケートによると、4割弱が女性の採用拡大を考えているが、人材の定着促進のために取り組んでいるのは「給与の引き上げ」が最多。ただ全国の調査によると、女性が仕事に就けない理由としては「勤務時間や休日などが希望に合わない」が最も多く、企業の認識とはズレがあるようだ。
短時間労働や在宅勤務など、働き方も多様化しつつある。勤務体系の変更は、人事制度全般の見直しが必要で企業にとっても大転換だが、画一的な働き方だけで事業を続けるのは厳しくなるだろう。「人材枯渇」を見据えた備えが求められている。
- 九州経済白書(下) - フォーカス(2016年05月26日)
- 九州経済白書(上) - フォーカス(2016年05月19日)
- 地域中核企業、本県109社 九州経済白書 - 紙面県内経済(2016年03月01日)