みやビズ

2019年10月17日(木)
記者コラム / (仁)

就職率と離職率

2013/07/17
 「社会人になって初めての職場で早期退職となってしまったことは残念」。宮崎市内のある中小企業の総務担当者はこぼした。同社では、入社1年半になる若手が職場での人間関係を理由に離職した。辞める直前まで話し合いを続け、次の就職先の面倒を見たものの、担当者の後悔の念は消えない。

 先日、県内の若手社員の早期離職問題について、みやビズ「インサイド」で取り上げた。中小企業が大半を占める本県では、人的にも、資金面でも人材育成に力を注ぎづらいという課題はありながらも、各事業者が若手の育成に知恵を絞っている状況を報じた。

 取材を通じて今後の課題に感じたのが統計のあり方について。各教育機関は就職率などの情報を公表しており、学生獲得に向けて積極的に数字をPRする企業も少なくない。半面、卒業後の離職率に関する統計はほとんどないのが実情だ。

 県経営者協会が3月に実施したアンケートでは、過去3年以内に新卒採用した社員で離職者がいると回答した企業は48社中29社と約6割を占めた。ただ、会員企業が対象のために分母が小さく、本県全体の傾向をとらえるには難があると感じた。

 企業側にも離職者側にとってもこの話はデリケートな問題だ。仮に統計を取るにしても、実施主体は教育機関なのか、公的機関なのかなど議論の余地は残る。しかし、若年層の離職の状況を把握しなければ抜本的な対策を講じることはできない。本県経済の人材育成の活性化に向け、このことに取り組む必要があるのではないか。(仁)

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