みやビズ

2019年10月14日(月)
記者コラム / (仁)

アベノミクスと地方経済

2013/06/26
 「アベノミクスは果たして地方に波及効果があるのか」。宮崎市内の製造業の経営者はこう漏らした。歴史的な円高や尖閣諸島問題を受け仕事量が激減した昨年末と比べると、業績に明るい兆しも見られる。ただ、リーマンショック前の水準には戻っておらず、「県内製造業全体は厳しい状況」と明かす。

 安倍政権は、金融緩和、財政出動、成長戦略の「三本の矢」からなる経済政策「アベノミクス」を打ち出した。大胆な量的緩和により、円相場は一気に円安基調に振れ、輸出企業の収益改善と変革への期待感から株価も一時、急上昇した。

 しかし、地方経済の実情を見ると、景気回復の実感は乏しいのが実情ではないか。みやぎん経済研究所が公表した2013年夏季ボーナスアンケート調査結果を見ると、ボーナスが「支給される」と答えた人は前年から3.5ポイント減。「ボーナスが増えそう」と答えた回答も前年から8.7ポイント低下した。同研究所の担当者は「企業が人件費を上げるのは、設備投資が増え、利益も増えた最後になるのでは」としており、労働者の懐事情は依然厳しい状況だ。

 そもそも、都市と地方は産業構造そのものが異なる。輸出関連企業も集中し、アベノミクスによる円安などの恩恵を即座に受ける都市部。これに対し、地方は中小企業が大多数を占め、恩恵を受ける事業者はほんの一握りだ。地方経済の現状を考慮に入れた経済施策という“第4の矢”は打てないだろうか。(仁)

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