みやビズ

2019年6月16日(日)
記者コラム / (仁)

後輪の行方

2013/10/09
 数字が示すように宮崎の経済は回復しているのか。最近の取材は数字に疑問を持つことが少なくない。

 日銀鹿児島支店とみやぎん経済研究所が発表した県内企業の業況判断DI。日銀の調査結果によるとバブル景気に沸く1990年代前半の水準、同研究所の場合はリーマンショック前の水準にまで回復したという。

 DIは業況が前期と比べて「良い」と答えた企業の割合から「悪い」とする企業の割合を引いた数値。結果をみれば、「良い」と答えた企業の急増というより、「悪い」とする企業が減ったことが、数字を押し上げた原因となっている。

 「悪い」と回答した企業の減少は、景気に持ち直しの動きがあると解釈することはできるが、数字だけで同水準の時代まで回復したとするのは時期尚早だろう。

 地方経済はよく飛行機の後輪に例えられる。飛行機(景気)が上昇する時は前輪(都市部)から上がり、下降する時には後輪(地方)から降りてくる。今の状況は、ようやく後輪も地面から離れようとしているところだと思う。

 2014年4月から始まる消費税の増税。さらに、環太平洋連携協定(TPP)交渉でも、政府はコメや牛・豚肉といった重要5項目で、加工品など「品目」レベルで関税撤廃できるかを検討するとしており、本県の基幹産業の農業は揺れている。飛行機が飛び立つか、飛び立たないのか、これからの操縦が重要になる。(仁)

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