みやビズ

2020年2月22日(土)
記者コラム / 佐藤友彦

もっと「お金」のこと話そう

2018/02/16
 子どもの頃の話だが、親戚からお年玉をもらい、うれしさのあまり、すぐに開封しようとしたら親に厳しくたしなめられた。「はしたないから」と言われたように記憶している。「お金は汚いもの」「お金は人前で見せてはいけない」-。
宮崎大で日行われた金融リテラシー講座の様子。大学生らが識者の講演を通じて、税や社会保障などついて理解を深めた

宮崎大で日行われた金融リテラシー講座の様子。大学生らが識者の講演を通じて、税や社会保障などついて理解を深めた

 子どもの頃の話だが、親戚からお年玉をもらい、うれしさのあまり、すぐに開封しようとしたら親に厳しくたしなめられた。「はしたないから」と言われたように記憶している。「お金は汚いもの」「お金は人前で見せてはいけない」-。おおよそ、そんな観念を小さな時に深く植え付けられた。

 以来、公然と「お金」について話すのは、何となくはばかられるイメージを持ってきたが、これまでの人生の中でそれは間違いではなかったと思う。タブー視したり、マナー違反としたりするような雰囲気は確かに存在すると感じてきた。

 宮崎大で今月12~16日開催された金融リテラシー講座。学生が社会に出る前に、「お金」について学ぶことで「生きる力」を身に付けてもらうのが目的だが、その趣旨には大いにうなずけるところがあった。

 実体験からだが、社会人になった途端、「お金」についての知識を急に求められることが多すぎるのだ。税金や保険、資産運用など義務・高等教育の枠組みの中で、果たしてどれだけ学んだことがあっただろう。付け焼き刃の知識で大事なことを決めないといけない場面に何度も出くわし、後悔している点が多々ある。

 個人的に、金融に関するもろもろの知識は義務教育で教えるべきものだと思う。生きるための知恵にほかならず、万人が身に付ける必要があるからだ。生活に不可欠な「お金」に深い知識を身に付けることが、より充実した人生につながることは疑いようもない。

 体裁を大切にする日本人は、人に汚い部分を見せまいと気を使う。奥ゆかしさは誇るべき美徳でもあるのだが、それが過度に「お金」を遠ざけ、付き合い方を少し下手にさせてはいないだろうか。「お金」について、人生について、もっと堂々と議論することのできる寛容さを持つ社会の醸成を心より願いたい。
(佐藤友彦)

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