みやビズ

2019年7月17日(水)
記者コラム / 西村公美

商品が学生と企業の懸け橋に

2017/04/07
 来春卒業する大学生らの就職活動が本格的にスタートした。街のあちこちでスマートフォンを片手に、キョロキョロしながら歩く就活生の姿をよく目にするようになった。人手不足だ、売り手市場だと言われていても、ちょっぴり不安そうな就活生の表情がなんとも初々しい。
霧島ホールディングスの谷本陽子さん(右)。スーパーに並ぶ商品の製造元をチェックするという独自の企業研究方法を編み出した

霧島ホールディングスの谷本陽子さん(右)。スーパーに並ぶ商品の製造元をチェックするという独自の企業研究方法を編み出した

 来春卒業する大学生らの就職活動が本格的にスタートした。街のあちこちでスマートフォンを片手に、キョロキョロしながら歩く就活生の姿をよく目にするようになった。人手不足だ、売り手市場だと言われていても、ちょっぴり不安そうな就活生の表情がなんとも初々しい。そんな悩める就活生の役に立ちたいが、私が就活していたのは9年前で情報も古い。就活の記憶が鮮明な若手にアドバイスをもらおうと、県内企業で働く2人の女性社員に力を借り、Biz-女ナビで「先輩に聞く就活指南」として紹介した。

 「エントリーした企業を取捨選択する勇気を持って」「会社に持っていたイメージが正しいかどうか確かめるためにも、会社説明会はぜひ参加して」など有意義な助言がたくさん出て来たが、「そういう方法があったか」と思わず膝を打ったのが、霧島ホールディングス(都城市)の谷本陽子さんの企業研究の方法だった。それは、スーパーの陳列棚に並ぶ商品の中から、普段買っているものや「おいしそう」と思った商品の製造元をチェックするというものだ。「食べることが大好き」(谷本さん)だったため、食べたことがない商品は購入して味を確かめた。この独自の研究を通して受験した企業もあったという。

 名の通った企業ばかりが良い商品やサービスを提供しているとは限らない。知名度が低い企業でも、キラリと光る商品をつくっているところはたくさんある。「こういう条件に合う企業で探そう」とインターネットで検索するだけでなく、谷本さんのように自分から“出会い”を探しに行き「こんな企業もあったんだ」といった発見をするのは、志望する企業の選択肢を広げるきっかけになるはずだ。

 谷本さんの編み出した企業研究の手法は、採用側の企業にとっても参考になるかもしれない。例えば、商品パッケージに「じっくり熟成させた果物の甘みがおいしさの秘密です」といった説明を開発担当者の顔写真付きで紹介したり、採用案内にアクセスできるQRコードを付けたりとアピールする方法はさまざまあるだろう。商品やサービスは、消費者でもある就活生に自社をより身近に感じてもらい、興味を抱かせるツールになり得ると思う。
(西村公美)

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