みやビズ

2019年6月16日(日)
記者コラム / 西村公美

たくましく優しい”ビジョ”の言葉

2016/12/02
Biz-女ナビの初回で紹介した女性経営者座談会。経営者になった経緯や苦労していることなどをざっくばらんに語りあった

Biz-女ナビの初回で紹介した女性経営者座談会。経営者になった経緯や苦労していることなどをざっくばらんに語りあった

 「企業が『女性初』とか『女性の活用』と声高に発信しているけれど、今さら何を言っているんだろうと思ってしまう」「単に経営者の点数稼ぎにしか見えない」。10月にスタートしたみやビズの新コンテンツ「Biz-女(ビジョ)ナビ」の初回に掲載した女性経営者による座談会で、彼女たちからそんな言葉が飛び出した。取材で「女性初」と聞くと、すぐに反応してしまう我が身を振り返り、言葉もなかった。

 参加してくれた4人は、創業者や二代目など経営者になった背景はさまざま。しかし、「女のくせに」「女に何ができる」などと女性がトップに立つのをけなすようなことを言われた経験があることは共通していた。幸いなことに私自身、このようなことを言われたことがない。私がもし彼女たちのような立場だったら、耐えられずすべて投げ出したくなるだろう。

 しかし、彼女たちは従業員や取引先を抱えている。そうした言葉で心が折れてしまうようでは経営は立ちゆかない。悔しさをバネに、男性と同じフィールドでがむしゃらに働くことで従業員を守り、取引先の信頼を得ながら経営を軌道に乗せてきた。だからこそ、「女性だから」とげたをはかせるような風潮に違和感を覚えるのは当然かもしれない。

 すべての女性が彼女たちのように、たくましく経営のかじ取りをできるわけではない。無理をしすぎず、自分の適性や抱える事情などに合った働き方でも十分活躍できるはずだ。座談会の最後で参加者の一人が「わざわざ『女性活躍』と言わなくても、自然とそうなっていくのが理想だよね」と口にしたが、まさにその通り。たくましくも優しいビジョの一言に大きくうなずいた。
(西村公美)

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