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2019年8月21日(水)
ビジネスウォッチ

【経済やわらかゼミ】経団連

2018/01/29

企業目線で政策提言 巨大企業出身「財界総理」


(イラスト 清水紗羅巳)

 経団連の次の会長が決まったという記事を見た高校生の俊介さん。大手電機メーカーに勤める父の勝男さんに聞いた。

 俊介 経団連ってどういう会社なの。

 勝男 会社というより経済団体と呼ぶのが正しいね。大手企業を中心とする約1350社と、製造業やサービス業などの業界団体が入会している組織で、正式な名称は日本経済団体連合会。略して経団連と呼んでいる。

 俊介 どういった活動をしているの。

 勝男 企業の目線から経済政策や国際情勢、雇用、環境、社会保障やエネルギーなどの幅広い分野を研究し、提言をまとめたり政府に実現を働き掛けたりしているんだ。

 俊介 うーん、もっと分かりやすく教えて。

 勝男 お父さんの会社だけが「社員の給料を上げたいから税金を安くしてください」と役所にお願いしても、おそらく聞いてくれない。でも、多くの企業が一緒になってお願いすれば役人だって無視するわけにはいかなくなる。経団連は、企業にとって好ましい経営環境を整えていくための集まりといえるね。

 俊介 僕とはあまり関係なさそうな話だな。

 勝男 そんなことはないさ。俊介もいずれ学校を卒業し仕事に就くと思うが、企業がいつから会社説明会や面接を始めるかという「就活ルール」は経団連が決めている。企業と労働組合が毎年の賃金を決める春闘でも、多くの企業は経団連が定めた基本方針をベースに組合との交渉に臨む。お父さんの給料、さらには俊介のお小遣いにも深く関わっているんだよ。

 俊介 それは大事だ。ところで、次の会長が決まったみたいだね。

 勝男 日立製作所会長の中西宏明(なかにし・ひろあき)さんだね。今の会長は東レ相談役の榊原定征(さかきばら・さだゆき)さんで、5月31日に開く定時総会で交代することになる。

 俊介 歴代の会長はどの企業出身なの。

 勝男 東芝や新日鉄住金、東京電力ホールディングス、トヨタ自動車、キヤノン、住友化学といった日本を代表する巨大企業ばかりだね。経団連会長は「財界総理」とも呼ばれ、経済界でも一目置かれる存在だ。

 俊介 日立出身の会長は初めてなの。

 勝男 そうだね。日立はもともと財界での活動から距離を置いてきた。4年前の会長人事でも日立の人が有力候補だったけど、強く断られて実現しなかったんだ。でも、今回は他に有力者が見当たらなかったこともあり、大きな波乱もなく順当に決まったみたいだね。
 
 俊介 僕も将来、経団連会長を目指そうかな。

 勝男 そうか。ならば期末テストの勉強をしっかりすることからだな。

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