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2018年10月23日(火)
ビジネスウォッチ

【経済やわらかゼミ】金融行政方針

2017/12/04

監督官庁の活動指針 経営状況に厳しい目


(イラスト 岩見俊哉)

(イラスト 岩見俊哉)

 政府が「金融行政方針」を発表したという記事を目にした大学生の真吾さん。地方銀行に勤める父親の寛さんに聞いた。

 真吾 金融行政方針って何かな。

  銀行などの監督をしている金融庁が、この1年間で目指す重点政策をまとめた文書だよ。活動指針みたいなものかな。メガバンクや地銀、保険、証券業界といった各金融機関に対し、金融庁が何を問題と捉え、どういった対応をすべきかが書かれている。

 真吾 難しそうだね。

  金融業界に勤めている人は、とても高い関心を持ってるよ。金融庁は業界で何か問題があったら処分する権限を持っているからね。お父さんも銀行で経営方針を企画する部署にいるので気になっていた。

 真吾 今回のポイントは何なの。

  地銀を監督する仕組みを見直したり、中小企業を支援する政府系金融機関の在り方を話し合ったりするといった幅広い考えが盛り込まれた。退職者の資産運用や地銀のサービスについて、お客さんが評価できるよう共通指標を導入するとも書いてあったね。

 真吾 お父さんは何が一番気になった。

  経営がうまくいっていない地銀に、立ち入り検査をするという部分が気になった。

 真吾 どういうこと。

  銀行の本業といわれるお金の貸し出し業務で安定的にお金を稼げない地銀に対し、金融庁の検査官が出向いて経営陣に銀行の経営状況をあれこれ質問するんだ。

 真吾 どうしてそんなことをするの。

  地銀を取り巻く経営環境が厳しくなっているからだよ。少子高齢化や人口減少が進んでいるため、お金を借りる人が減っているんだ。

 真吾 低金利も問題だって、よく聞くよ。

  その通り。日銀が大規模な金融緩和策を続けているため世の中の金利全体が低くなって、お金を貸しても高い金利をとることができず、利益が得にくくなっているんだ。このままでは収益が上向かず銀行の経営が将来的に危うくなるから、そうなる前に金融庁は改善を求めている。

 真吾 改善できるの。

  人口減少や金融政策は銀行だけで片付けられる課題じゃないから大変だよ。金融庁は、銀行がカードローンやアパートローンに手を広げて過剰な貸し付けをしていると問題視もしているし。

 真吾 厳しいね。

  個人的には行政が民間の経営に口を出し過ぎるのはいかがなものかなと思うけど。

 真吾 お父さんも、ぼくの大学生活に口を出し過ぎるのはやめてね。

  …。

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