みやビズ

2019年10月14日(月)
倒産情報(帝国データバンク提供)

12月分

2016/01/19
【各種要因別】
倒産件数
・業種別では、小売業が2件、建設業、卸売業、サービス業がそれぞれ1件。
・主因別では、販売不振が4件、その他が1件。
・資本金別では、100万円未満が1件、100万円以上1000万円未満が3件、1000万円以上5000万円未満が1件。
・負債額別では、5000万円未満が2件、1億円以上5億円未満が2件、5億円以上10億円未満が1件。
・態様別では、破産が4件、特別清算が1件。
・業歴別では、5〜10年未満、10〜15年未満がそれぞれ1件、15〜20年未満が2件、30年以上が1件。


【概 況】
 12月の法的整理による倒産件数は5件と前月より4件増加となった。負債総額は10億400万円と2015年に入り最大であった。単月10億円を超える負債額は、2014年9月に13億4000万円の倒産があって以来。法的整理による2015年(1〜12月)の倒産は34件と過去最低となった。10億円を超える負債で倒産した企業はなく、(株)アール・アール・ビーが8億円で最大。資本金1000万円未満の小規模企業が大半を占めた。

倒産企業

 帝国データバンクがまとめた「TDB景気動向調査」(景気DI:50が判断の分かれ目)によると、宮崎は41.0で全国順位は41位と、佐賀県と並び、九州最下位となった。企業の景況感は悪いものの、原油安の状況が続き、運送関連や家計にとってプラス要因も見受けられる。来年4月の消費増税に向けて期末にかけ、駆け込み需要が発生する可能性はあるが、先行き不透明感が漂い、中小企業の多い宮崎県にとって、業績を伸ばすような要因は見当たらず、予断を許さない状況にある。

 宮崎労働局が発表した11月の雇用失業情勢における有効求人倍率は1.12倍と前月より0.01ポイント増加した。有効求人倍率は7ケ月連続で1倍台を確保。正社員の有効求人倍率は0.66倍と統計を取り始めて最高の水準で、着実に改善が進んでいる。

 12月最大の倒産となったエス(株)は、1971年(昭和46)年6月に高鍋町で焼き鳥店を創業し、77年(昭和52)年12月に坂本実業(株)の商号で法人改組、その後も宮崎市繁華街に飲食店を2店舗開店して営業基盤を確立した。飲食業以外にも87年7月に宮崎市繁華街で飲食店向けのテナントビル「サカモトブライトビル」を新築して不動産賃貸業に参入し、96年2月には客室約100室のビジネスホテル「ホテルサンライト宮崎」を買収してホテル業にも取り組むなど、積極的な多角化経営で事業規模を拡大した。

 2000年8月には福岡市に飲食店を開店し、02年3月期の年売上高は約6億4300万円と過去最高を記録していた。一方、多角化経営に伴って銀行借入金が膨らみ、支払利息の負担が重荷になっていた上、06年ごろから複数の大手ビジネスホテル業者が宮崎市にホテルを開業し、「ホテルサンライト宮崎」の宿泊客数が落ち込んで収益を圧迫した。その間、関係会社の事業を当社が引き継いだほか、所有していたビルを売却したものの、収益が改善する見通しが立たなかった。

 そのため、13年2月までに「ホテルサンライト宮崎」の営業を停止し、その不動産を売却後、同年3月に同じ商号の坂本実業(株)を設立、同年5月に当社の商号をエス(株)に変更した上で、当社の事業だった飲食業と「サカモトブライトビル」の不動産賃貸業の権利義務を新・坂本実業(株)に承継させた。その結果、当社は旧・坂本実業(株)の負債を引き受け、その後は一般債権者に対する債務整理に当たっていたが、その整理が一巡したとして今年9月に解散していた。

【今後の見通し】
 倒産件数は38カ月連続で1桁台と小康状態が続いている。ただ、15年を見ると12月の負債総額が最大となった。10億円を超える倒産は発生していない。地方への浸透は少ないと評されるものの、アベノミクスによる恩恵や、金融円滑化法終了後の金融機関の対応に大きな変化はないこと、中小企業再生協議会などのサポート体制なども寄与しているものと思われる。

 15年(1〜12月)の倒産件数は34件と13年と並び過去最低件数。負債総額は34億4900万円と過去最低となっている。雇用情勢の改善が進んでおり、従業員数10名以下の零細企業の倒産および負債額1億円未満が7割を超えるなど小規模企業の小口倒産が大半を占める。販売不振による倒産が9割近くを占め、全国展開する企業が宮崎県内でのシェアを伸ばしている現状下にあって、地元企業の業績回復につながるような起爆剤は見当たらず、収益を確保できない企業の淘汰(とうた)は避けられないと見られる。低水準で推移する倒産件数であるものの、人手不足や販売不振などは企業体力を消耗しており、様々な策により延命してきた企業の倒産が表面化する可能性は否定できず、今後も県内企業動向に注目していく必要がある。

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